添加物の中には、使っても表示しなくてもよいものがあります。
栄養強化剤
食品の栄養を高める目的で使われるもので、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類が該当します。身体にとってプラスになり、安全性も高いという認識から免除されています。但し、日本農林規格では、食品によっては、たとえ栄養強化の目的でも表示を義務付けているものがあります。
加工助剤
食品の製造過程で使われる添加物で、最終的に製品に残留しないように、もしくは残ったとしても極微量で食品の成分に影響を与えないレベルまで、中和等の手段により処理できるもの。これには、タンパク質の分解などに使われる塩酸や硫酸、殺菌に使われる次亜塩素酸Naなどが該当します。
キャリーオーバー
原材料に元々含まれている添加物のことです。例えば、原料として醤油が使われている食品の場合、その醤油の製造段階でこてこてに添加物が加えられていたとしても、法的には「醤油」と表示しておくだけで良いのです。
また、練り製品の原料の魚のすり身の大半は船上でつくられ、その際、品質保持や増量のためにリン酸塩やソルビットが添加されるのですが、これらの添加物も、使用した食品には影響が出ないという認識から、表示は免除されます。
この「キャリーオーバー」は曲者で、該当するケースはたくさんあります。